2010年6月3日木曜日

この10年間で、1回の充電で1000㎞走行できる「リチウム空気電池車」は衝撃的な変化を先ず自動車工業に与えるだろう。これでやっと電気自動車時代の到来となった。オバマの環境政策《スマートグリッド構想》は電気自動車が中核技術になっている。しかも振動、騒音、CO2、排ガスのない都市は生活者にとってウエルカムである。しかし悩ましいことがある。現在、石油資源の約50%を消費している自動車を電気エネルギーに代替するには膨大な量の発電が必要なのだ。そこでスリーマイル島の事故以来建設を停止していた原発の建設が米国で解禁された。
 一方わが国は違った意味で原発建設のニーズが高まっている。昼夜間の消費電力の差を解消する方策ができた。つまり原発建設を制約していた揚水式ダムの建設が必要なくなるのだ(例えば利根川水系の上流部は揚水式ダムを建設できる余地は全くない)。分かりやすいように表現するが、電気自動車を原発で生まれた余剰電力の捨て場にできる。だから今後、電気自動車の普及と同時進行で原発が国内で次々と建設されるだろう。日米の民主党とも内部に原発反対派がいるにも関わらず「原発推進派」であることの意味をわたしたちは肝に銘じるべきだ。

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