2010年6月9日水曜日
ツバルの海面上昇の今は?
「過去60年間に撮影された航空写真と高解像度の衛星写真を使い、ツバルやキリバスなど太平洋諸島の27島の陸地表面の変化を調査した。その結果、海面は60年前よりも12センチ上昇しているにもかかわらず、表面積が縮小しているのは4島のみ。23島は同じか逆に面積が拡大していることが明らかになった。ツバルでは九つの島のうち7島が3%以上拡大し、うち1島は約30%大きくなったという」と英国科学誌「ニューサイエンティスト」は報じた。自然の回復力の頼もしさを見る思いだ。われわれ日本人はこの結末と同じ自然の営みを列島2万年の歴史の中で経験してきた。風水害や海岸浸食で壊されるとたちまち自然がそれを修復した。神がいるかのようにである。丸山真男が「歴史意識の古層」でいう「不断に成りゆく世界」が日本人の意識のもっとも古い意識にある。そして、ひとも生(な)るのだと思われていた。ひとは地から生える草、民草と呼ばれた。旧約聖書「創世記」の唯一絶対の創造神が列島にはいなかったので長い間日本人は自然と共生できた。さて「ツバル海面上昇」の今後はどうなるのか?ツバルの人たちの生活は?海面上昇に伴う地下水の塩水化は止められるか?当面の危機は自然の力で回避されたが。まだまだ危機はつづく。
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